★地獄を見た私
念願の旅行会社に就職した私
元来人見知りが強い私は、会社に行くだけでも緊張していてミスばかり。
駄目サラリーマンぶりを発揮してしまう。
北海道格安ツアーを企画し、1000名以上集め褒められるも計算ミスが発覚。約200万円の赤字収支を出してしまった。
さらに、オーストラリアでは、参加者全員の航空券を紛失。「英語もしゃべれぬ添乗員って?」と参加者の逆鱗に触れ、地方営業所へ転勤辞令が下ってしまう。
「人間関係」「仕事がうまく行かない」「精神的な疲れ」「体調不良」「体重90キロ」「お金がない(4畳半風呂なしアパートに住んでいたほど)」etc,etc・・・
「悩み人生のデパート」みたいなヤツでした。
いや、「みたいな」でなく「悩みのデパート」そのものでした。
読書している間だけは、希望と勇気で満ち溢れ元気でいられる。
でも、読み終わってしまうと元の木阿弥
「ダメ男」くんに舞い戻る。
その繰り返し・・・
まるで、「マッチ売りの少女」みたいな男でした。
朝起きる⇒辛い会社に通う(牢獄のような)⇒仕事帰りの本屋へ行く⇒夜読みふける⇒
覚醒し元気になる(錯覚ですが)⇒夜更かしして酒をあおりやラーメンを食べる⇒不摂生がたたり体調不良⇒精神的にもおかしくなる・・・このループの繰り返しでした。
「読書」⇒「独書」⇒「毒書」と悪い方へ、
悪い方へと永遠に奈落の底へ落ちていく自分。
まさに、私にとって本は「麻薬」だったのです。
そして・・冒頭でも書いた「オーストラリアでは、参加者全員の航空券を紛失事件」が起こり地方の営業所へ飛ばされてしまうことになるのです。
29年前の話しです。
どうです?悲惨な人生でしょう!
しかし、これらは、ドン底人生の序章にすら過ぎない出来事だったのです。
転勤を命じられ、初出勤の時
その地方の営業所を前に私は・・・
(ええっ!)
頭から血の気が引いてしまい・・・
(このお話しは次回へ続きます)